自治体ビジネス失敗事例

だからあなたは受注できない! 自治体ビジネスあるある失敗例(5) ~何度入札しても落札できない~

38歳の大野さん(仮名)は、調査会社の営業開発部の係長。民間市場の成長が頭打ちとなり、3年ほど前から会社の方針で地方自治体分野へ参入。自治体が発注する住民意識調査などの調査業務の受注に取り組んでいます。

 検索サイトで入札案件を見つけて入札に挑戦するのですが、何度入札してもなかなか勝てません。

 どのくらいの価格か、毎回全く見当がつかないのです。高すぎれば落札できませんし、安すぎても利益度外視になってしまいます。ある日大野さんは意を決し、自治体の担当部署に電話をしました。

「ざっくりでいいので予算感を教えていただけませんか」と職員に尋ねたところ、

「予定価格は一切開示できません」。

冷たく言い放たれ、けんもほろろに電話を切られました。

価格がわからないこともありますが、とても困っているのが入札関連の文書の内容の難しさ。

漢字と見慣れない用語のオンパレードで、何を言っているのか理解するのに時間を要してしまいます。その結果、入札とは別の書類の提出や細かいルールを見落としてしまい、実際に入札までたどり着けないことも。

以前たまたま落札できた時は、赤字覚悟で通常の半額以下の金額でした。ただ、当然大赤字の仕事になってしまい、これ以上会社の利益を圧迫することはできません。

大野さんの憂鬱な入札は、まだまだ続きそうです。

地方自治体が発注企業を決める方法の一つ、入札。

価格を決めて入札するだけなのですが、誰もが悩むのが「一体いくらで入札すればいいのか」という価格の問題ですよね。ちなみにこのケースで田中さんが思い余って自治体に電話をし、予算感を聞いて断られていましたね。

民間営業ではクライアントに「予算感はどのくらいでしょうか」と尋ねるのはよくあること。一方自治体営業では、これは厳禁。絶対にやってはいけないことなのです。

予定価格を聞き出そうとする行為は、自治体にとって「不当な働きかけ」とみなされ、指名停止(民間の世界で言うところの出入り禁止)となってしまいかねません。

今回大野さんは悪気なく電話してしまい、きっと職員もそれがわかったので大事にならなかったのは不幸中の幸いでした。

さて、予定価格が開示されない入札の仕組み。価格設定をどうしたら良いのかは、どの企業も悩むところですよね。もちろん複数の会社が入札する場合は相手次第なのですが、全く価格の見当がつかないかと言うと、そうではありません。

地方自治体が開示している情報から、凡その価格帯を見極められるケースが少なからずあるのです。

地方自治体は、驚くほど多くの情報をWebサイトなどで開示しています。

大野さんもこうした情報源をしっかり集めて、これからは入札の価格戦略を立てて臨みたいところですね。

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