プロポーザル

プロポーザル方式のガイドラインってなに?!確認ポイントとメリットを解説

はじめに

「プロポーザル方式のガイドラインってなに?!」

「プロポーザル方式のガイドラインって重要なの?」

「自治体によってガイドラインがあったり、なかったり….よくわからない….」

という疑問をお持ちではありませんか?

聞いたことがないという方や、知っているけれどじっくり見たことがないという方が多いのではないでしょうか?

プロポーザルのやり方は自治体によってまちまちですので、プロポーザルガイドラインを作って公表している自治体も結構多いのです。

そもそもガイドラインについてなんとなく分かっているようで、どんなものか分かっていないという方もいると思います。

そこでこの記事ではそんなお悩みを、自治体プロポーザルのコンサルタントの立場から優しく解決します。

3分くらいで読めますし、プロポーザルのガイドラインのポイントが分かれば、これからの戦いを有利に進めることができるので、読んで得すること間違いなしです。

マニュアルとガイドラインの違いは?

ガイドラインは、マニュアルとは違うの?と思った方もいるのではないでしょうか。

そこでまずは、マニュアルとガイドラインの違いについて見ていきたいと思います。

マニュアルとガイドラインの違いは以下の通りです。

<マニュアル>

「何かを確実に実施するために参照するもの」です。
マニュアルの手順に通りに作業をすれば、ある程度の結果が得られるものです。

基本的には読み手側が判断する部分はなく、誰がやっても同じ結果になることが多いのが特徴です。

これに対して

<ガイドライン>

「物事を評価、判断する際の指針となるもの」です。ガイドラインを参照することで、各々で状況を考慮し判断が下せるのです。

プロポーザルガイドラインの目的

つまりプロポーザルガイドラインとは、自治体が発注する契約に対し、プロポーザル方式で受託者を決める際には様々な手続きがあり、その手続きについて、公平性や透明性、客観性を保つため、必要な事項をガイドラインで定めて公開しているのです。

マニュアルではありませんので、事務手続きの手順は書かれていません。あくまでも事務手続きについて、その自治体の考え方や方針について書かれています。

つまりルールブックです。

ですからあなたの会社がプロポーザルに参加すると決定した場合、ターゲットとなる自治体のプロポーザルガイドラインにさっと目を通しておくことが第一歩となります。

プロポーザルガイドラインは各自治体のホームページから閲覧できます。

ただし、ガイドラインを設けていない自治体もあります。

ガイドラインを設けていない自治体は、「入札の心得」などのような小冊子を用意しているところもありますので、ターゲットの自治体に確認してみるのがよいかもしれませんね。

次章以降では、プロポーザルガイドラインの確認ポイントや具体的な中身を見ていこうと思います。

プロポーザル方式実施のガイドラインの確認ポイントとメリット

プロポーザル方式実施のガイドラインの確認ポイントとメリット

ガイドラインを確認する目的

もし、あなたの会社が〇〇市のプロポーザルに参加しようと決めた場合、〇〇市のプロポーザルガイドラインを確認しておかないと、提案はおろか応募ができず、スタートラインすら立てない事態になるリスクが発生するかもしれないのです。

実は、このガイドラインには、受託者を決める際の手続きについて見落としてはいけない重要な事項がいくつか含まれています。

それは、「対象業務」「参加資格」目です。

あなたの会社が提案したい製品やサービスが、そもそもプロポーザル方式で選定する対象業務となっているかを確認する必要があります。

これを確認しておかないと参加することすらできなくなってしまうため、この2項目は大変重要になります。

また、「スケジュール」「評価基準」「評価者の決め方」を確認することで、プロポーザルの全体概要や自治体の考え方をざっくりと掴むことができます。

ガイドラインを確認する目的はまさにここにあるのです。

ガイドラインって実は重要

たとえば、つくば市のプロポーザルガイドラインの「対象業務」を見てみると以下のように定められています。

第4条 プロポーザルによることができる業務とは、実績、専門性、技術力、企画力、創造性の価格以外の要素を含めて総合的に判断する必要がある業務で次に掲げるものとする。

(1)行政計画等の調査・立案業務

(2)大規模かつ複雑な施工計画の立案、景観を重視した施設設計業務

(3)システム開発業務

(4)催事、講演、イベント等の芸術性、創造性等が求められる業務

(5)高度な技術力、企画力、開発力及び経験を求められる業務

(6)前各号に揚げるもののほか、プロポーザル方式により実施することが適当であると認められる業務

出典元:つくば市公式HP

となっています。

例えば、あなたの会社が企業誘致のためのPR動画制作や、市内で行うおまつりイベントの企画などをターゲット自治体に提案したいと考えている場合は、プロポーザル方式での戦いが必須となります。

なぜならば、「対象業務」の(4)には催事、講演、イベント等の芸術性、創造性等が求められる業務という記載がありますよね?

なので、あなたの会社が自治体からから仕事をとるためには、入札ではなくプロポーザルが必須になってくるということです。

つまりプロポーザルの戦い方を学ぶ必要がでてきます。
当然準備期間も必要になりますね。

このように「対象業務」の項目を確認して、自治体からの受注を目指す製品やサービスが「対象業務」となっているかどうかを確認することは第一歩なのです。

このように最低限のポイントに絞って確認し、事前に情報を知っておくことで、準備や計画を立てる上で大いに役立つため、先手を打てるというメリットがあるのです。

プロポーザルにまだ慣れていない場合、プロポーザルガイドラインは一言一句じっくりと読む必要はありません

確認をするポイントさえ押さえておけばよいのです。
実は、プロポーザルガイドラインを熟読して攻略するのは上級者向けになります。

プロポーザルの戦い方に慣れてきた上級者は、こういったガイドラインを深く読み込むことで、ライバルより多くの情報収集をしています。

とはいえ、プロポーザル初心者でもポイントを絞って確認することで、相手より優位に立てる可能性がありますから、目を通して損はないと思います。

プロポーザル方式実施のガイドラインの中身を見てみよう!

プロポーザル方式実施のガイドラインの中身を見てみよう!

ここまでプロポーザルガイドラインとはどんなものか、確認ポイントとメリットについて解説しました。

そろそろプロポーザルガイドラインには具体的にどのようなことが書かれているのか中身を見ながらもう少し具体的に見てみることにしましょう。

旭川市のガイドラインを実際に見てみよう① ~業務対象と参加資格~

例として取り上げるのが旭川市のガイドラインです。
まず旭川市のガイドラインはパッと見てとてもわかりやすいです。

最後の別紙にプロポーザル方式の実施フロー図とスケジュール感がわかるように日程表がついているので一目で全体がわかります。

さて、具体的な中身ですが、まず注視するべきは、「第3 対象業務」の項目です。

これは前述した確認ポイントの中でもお伝えしましたが、自治体からの受注を目指す自社の製品やサービスが「対象業務」となっているかどうかを確認しておくのです。

そして次に注視する項目は「第4 参加資格」です。

旭川市のプロポーザルガイドラインを見てみますと、

旭川市建設工事等競争入札参加資格者又は旭川市物品購入等競争入札参加資格者名簿に登載された者

出典元:旭川市公式HP

との記載があります。

つまり登録手続きが必要ということです。

そもそも登録手続きをしてないと製品やサービスをアピールする土俵には上れないのです。
「対象業務」と「参加資格」は真っ先に確認する第一のポイントです。

これを見逃してしまうと、ターゲットの自治体への営業活動が全て無駄になってしまいますので気を付けて下さいね。

旭川市のガイドラインを実際に見てみよう② ~評価者~

次に着目するのは、「評価者(誰が評価するのか)」と「評価方法(どのように評価するのか)」です。

この2点の情報収集をしなくてはプロポーザルで勝つことはできません。

旭川市のプロポーザルガイドラインを見てみますと

「第5 実施手順 3審査会の設置」の項目に

所管課は,提案内容を審査するための審査会を設置する。

出典元:旭川市公式HP

と書かれていますね。

この審査会が評価者となります。

じゃあ一体この審査会はどのようなメンバーで構成されていて、何人くらいいるんだろう?と疑問がわきますよね?

その答えは、「3 審査会の設置」を読み進めていくとちゃんと記載されています。

人数は5名以上、構成メンバーは、

該業務に関連する職員のほか,なるべく学識経験者等の外部の者を委員とする」になっています。

出典元:旭川市公式HP

そう言われてもなんとなくぼんやりしていますね。

大丈夫です、あくまでもガイドラインですから、大まかなメンバーを掴んでおくだけでいいです。

実際に具体的なプロポーザル案件が公募された時点で、評価委員会のメンバー役職などの具体的なことを質問して詳しくヒヤリングすればいいのです。

え?質問する機会があるの?

とそう思われた方もいらっしゃると思います。

もちろんありますよ。

旭川市のガイドラインに戻ってみましょう。

最後の別紙にプロポーザル方式の実施フロー図があったのを覚えていますか?

フロー図を見てみると、公募されたタイミングで質疑応答と説明会が実施される予定になっています。

ここで詳しくヒヤリングができます。

質疑応答ができるといった情報が掴めれば、質問をたくさん準備する時間も取れますから、より密度の濃い情報収集ができますし、それだけ他社を制するための戦略を確立することもできるのです。

 

旭川市のガイドラインを実際に見てみよう③ ~評価方法~

 

「評価者」がわかったら「評価方法」も確認しておきましょう。

プロポーザルの評価方法は

◎総合評価パターン

◎個別評価パターン

◎段階評価パターン

の3パターンに分かれます。

ガイドラインを確認し、どのパターンで評価されるのかを確認しておくことで、プレゼンテーションの局面で何が重視されるかを予測したり、全体で何を軸に強調すべきか、プレゼンテーション戦略を明確にすることができるのです。

3パターンの評価方法を詳しくまとめました。

総合評価パターン ・企画提案書とプレゼンテーションの評価基準が同一で、総合的に判断
・プレゼンテーション終了後の1回のみの一発勝負
個別評価パターン ・企画提案書とプレゼンテーションの評価基準が異なり、それぞれの点数を合計して判断
・企画提案書の評価とプレゼンテーションの評価の2回
段階評価パターン ・企画提案書とプレゼンテーションの評価基準が異なり、企業を段階的に絞り込む。
・企画提案書の評価とプレゼンテーションの評価の2回で、プレゼンテーションに駒を進めれば勝機の可能性があり。

 

さて、旭川市のガイドラインはこの3パターンうちどれにあたるか見てみましょう。

「7共通手続き(3)審査方法」を確認してみましょう。

 

審査方法は,評価基準に基づき,調書や実績表,提案内容等の提出書類を審査するとともに,当該業務に対する申込者の意欲や理解力及び提案内容をより理解するため,必要に応じてヒアリングやプレゼンテーション,デモンストレーション等を行い総合的に審査し,受託候補者を特定する。

出典元:旭川市公式HP

と書いてあります。

さらに別紙のプロポーザル方式の実施フロー図も確認しますと、

企画提案書の審査・評価 ※ヒアリング実施者の選定,通知

出典元:旭川市公式HP

というフローが確認できます。

ということは、旭川市は、③段階評価パターンということになります。

このようにどのパターンで評価されるのかを確認しておくことで、何を軸に強調すべきかがわかり準備する内容が明確になってきます。

旭川市のガイドラインを実際に見てみよう④ ~全体スケジュール~

そして最後に抑えておくべき項目は、全体のスケジュール感です。

旭川市のガイドラインには、スケジュール感がわかるように日程表が別紙についていましたので一目瞭然ですね。

公文書のほとんどは、文字の羅列多いので苦手意識がある方も多いかもしれませんが、このようにみるべきポイントを絞ることで効率良く情報収集ができるのです。

プロポーザルガイドラインのまとめ

プロポーザルガイドラインのまとめ

プロポーザル方式のガイドラインについてまとめると、ポイントはこちらの3点です。

1.プロポーザル方式のガイドラインとは、自治体が発注する契約手続きについて、公平性や透明性、客観性を保つため、必要な事項をガイドラインで定めているルールブックのこと。

2.確認ポイントは、「対象業務」「参加資格」「評価者」「評価方法」「スケジュール感」を中心に目を通しておく。

3.プロポーザル方式のガイドラインを確認して先行した情報収集をはじめよう。競合他社より優位に立つには、より多くの情報収集と準備期間が大切

最後にプロポーザル方式のガイドラインを設けている自治体の一部をまとめました。

東京都 調布市 立川市 豊島区 港区 板橋区 千代田区 品川区 葛飾区
千葉県 浦安市 佐倉市 八千代市 松戸市 印西市
埼玉県 さいたま市 久喜市
神奈川県 川崎市 横浜市 厚木市 町田市
関東以外 旭川市 仙台市 福島市 新潟市 安曇市 つくば市 越前市 豊橋市 名古屋市
吹田市 寝屋川市 守口市 大津市 徳島市 高知市 丸亀市 など

※2020年1月現在

こうして見ると、結構多くの自治体がガイドラインを設けていますね。

もちろんこれ以外の自治体でもガイドラインを設けていますので、ターゲット自治体を決めたらまずはホームページを確認してみて下さいね。

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