茨城県の入札に参加したい!入札手続きや注意点など徹底解説

茨城県で自治体ビジネスを開拓したい、拡大したいと思われる方は大勢いらっしゃるかと思います。
入札に参加するには、地方自治体の特徴や課題などを知ることが欠かせません。
入札は地域課題を解決してくれそうな事業者を決めるものであり、発注内容に沿った提案が採用されるからです。
特におすすめなのは「茨城県における過去の入札案件を知ること」。
過去の案件には募集や落札の傾向など重要ポイントが多数あり、実際に以下のようなメリットがあります。
- 茨城県の入札傾向を理解しやすい
- 理想的な入札案件を見つけやすい
- 準備を早く始めやすい
そこで今回は、茨城県の入札を検討中の方に向けて、以下を解説します。
✔︎ 茨城県の過去の入札案件や傾向を調べる方法
✔︎ 現在募集中の入札案件を探す方法
✔︎ 入札に必要な準備
茨城県の入札に参加するときに、ぜひ活用してみてください!
目次
茨城県の入札の傾向をつかむには?
はじめになぜ地域の特性を知る必要があるのか、茨城県の特性や傾向はどこで知れるのか解説します。
地域の特性に左右される入札
どうして地域の特性を理解しておくと、競争入札に有利になるのでしょうか?
そもそも地方自治体が発注する仕事自体が、すべて地域独自の行政課題を解決するためのものだからです。
特に数多くの事業者を集める入札では、地域独自の行政課題をもっとも解決してくれそうな事業者を落札者として選びます。
行政課題は、地域の特性に左右されることが少なくありません。
具体的に言うと、
- 地形や気候
- 人口規模・少子高齢化の進み具合
- 主要産業
- 歴史・地域文化
などです。
だからこそ、入札においては地域や地方自治体の特性を把握しておくことで、有利となる提案ができるのです。
入札傾向を具体的に知るには?
入札を有利に運ぶためには、地域の特性をどうやって調べればいいでしょうか?
方法は2つあります。
1.知事の発言や方針などを調べる。
2.過去の入札結果を調べる。
確かに、知事の発言や地方自治体で発表されている方針などを調べるのも理解が進むかもしれません。
しかし、入札という視点では具体性に欠けてしまいます。
より詳しく知るには、「過去の入札案件を調べること」をおすすめします。
実際に入札結果をみると、次のような重要情報がわかるからです。
- 具体的にどのような発注が行われているのか?
- どのようなライバル事業者がいるのか?
- 落札した事業者の特徴は?
- 落札した理由は?
上記のような情報があれば、ニーズに沿った提案が考えられるはずです。
茨城県の入札結果の調べ方
地域の特性を知ること、そして過去の入札結果を調べることで入札傾向を理解しやすくなると説明しました。
それでは、実際に茨城県の入札結果を探してみましょう。
入札結果は、茨城県の公式サイトで公開されています。
(出典 茨城県)
公式サイトトップページの中央左にあるメニュー「入札情報」をクリック。
(出典 茨城県)
入札結果は、写真にある2つの入り口があります。
茨城県のシステム上、「建設工事」と「物品・役務」に分かれていますのでご注意ください。
項目 | 入り口 |
①建設工事 | 建設工事電子入札システム |
②物品・役務 | 電子調達システム |
まずは建設工事を開いてみましょう。
【①建設工事】
先ほど開いた茨城県ホームページにある「建設工事電子入札システム」を開きます。
(出典 茨城県)
さらに下にある「入札情報サービス(外部サイトへリンク)」をクリックします。
(出典 茨城県)
すると、写真のような「いばらき電子入札共同利用 入札情報サービス」が出てきます。
このシステムは、茨城県だけでなく茨城県内の市町村の入札情報が集められている便利な入札情報サービスシステムです。
「ログイン」をクリックしてください。
(出典 茨城県)
「4 入札・契約結果情報の検索」をクリックすると検索欄が出てきますので、希望の条件を選んで検索してみてください。
【②物品・役務】
次はもうひとつの「物品・役務」を見ていきましょう。
先ほど開いた「入札・調達」ページにある「電子調達システム(物品・役務)」を開きます。
(出典 茨城県)
システムの入り口の「入札情報サービス」をクリックしてください。
(出典 茨城県)
「入札情報サービス」の「物品・役務」をクリック。
(出典 茨城県)
「5 入札・見積結果情報の検索」をクリックすると、検索画面が出てきます。
必要事項を入力して検索してみてください。
入札結果の読み方
茨城県の入札傾向を理解するために重要な入札結果がある場所は把握しました。
しかし、入札結果の言葉は行政用語ですので意味がわかりにくいかもしれません。
そこで、入札結果に書かれている行政用語を説明します。
ここでは「建設工事」を事例に見ていきましょう。
※物品・役務の場合は少し表現が変わりますのでご注意ください。
項目 | 内容 | 例 |
工事名 | 茨城県が決めたこの入札案件の名前とシリアルナンバーです。 | 〇〇 第00-00-000-0-000号 〇〇地区〇〇整備工事 |
入札方式 | 入札の方法です。 | 一般競争入札 |
工事番号 | 茨城県が決めたシリアルナンバーです。工事名の中にある番号と同じです。 | 第00-00-000-0-000号 |
工事場所 | 実際に工事をする場所と工事の日数です。 | 〇〇 履行期間:◯日 |
課所名 | この入札案件を担当した課について書かれています。 | 〇〇部(局)〇〇課 |
この他に重要な情報として
- 入札に参加した全ての事業者
- 事業者が提示した入札金額
- 落札者
なども書かれていますので、参考にしてみてください。
現在募集中の茨城県の入札案内はどこにある?
それでは次は、現在募集中の入札案件を探してみましょう。
入札案内は、2つ入り口があります。
項目 | 入り口 |
①建設工事 | 建設工事電子入札システム |
②物品・役務 | 電子調達システム |
ひとつずつ見ていきましょう。
【①建設工事】
注意点として、建築工事の入札案内には2つの案内があります。
項目 | 内容 |
1,発注見通し | まだ正式に募集されていないが、今年度発注予定の入札案件。 |
2,発注情報 | 現在正式に募集している入札案件。 |
自治体ビジネスのチャンスを広げるためには、両方とも確認してみるのがおすすめです。
ちなみに、発注見通しで公開される建築工事は金額が大きいです。
また地域の財産として長く残る案件がほとんどなため、計画的に進められているプロジェクト。
早いうちにある程度方向性が決まるうえに、入札参加者側も準備が必要であるため前もって公開されています。
【1,発注見通し】
発注見通しは入札情報公開サービス、そして茨城県公式サイトでもまとめられています。
先ほどの「入札・調達」のページをもう一度開きます。
(出典 茨城県)
「茨城県公共工事入札予定情報」を開き、その先のページにある「公共工事発注見通し」をクリックしてください。
今年度の公共事業の発注見通しが、担当課ごとにリンクされています。
自治体ビジネスのチャンスを広げるために、1度確認してみてください。
【2,発注情報】
現在募集中の発注情報を探すには、先ほど開いた「いばらき電子入札共同利用 入札情報公開サービス」を開いてください。
(出典 茨城県)
左のメニューもしくはページ中央のメニューの「発注情報検索」を開きます。
ご希望の条件を選び、検索してください。
【②物品・役務】
続いては、「物品・役務」を調べていきましょう。
先ほど開いた「電子入札システム(物品・役務)」をもう一度クリックして開いてください。
そして先ほど開いた「入札情報サービス」をもう一度クリック。
(出典 茨城県)
すると上記の画面に変わるので、「発注情報の検索」からご希望の条件を選び、検索してみてください。
茨城県における入札で必須の事前準備は?
茨城県の入札傾向を調べる方法と、現在募集中の入札案件を調べる方法を紹介しました。
しかし理想的な入札案件に出会っても、すぐ入札に参加できるわけではありません。
重要な事前準備が3つあります。
✔︎ システムを利用するためのパソコン環境を揃える
✔︎ 競争入札参加資格を取る
✔ 利用者登録
事前準備は、慣れていないと時間がかかってしまいます。
理想的な入札案件になかなか参加できないとビジネスチャンスを逃すことにつながるため、必ず時間に余裕を持って準備を始めてください。
準備1. パソコンとネットの環境
入札は現在、電子入札が一般的です。
例外的に紙入札で進めるケースもありますが、多くの書類や手続きが必要になることもります。
電子入札では、パソコンとネットの環境を用意する必要がありますが、茨城県が推奨するパソコン環境とネット環境であることが重要です。
パソコン環境やインターネット環境が適していない場合、入札参加時の不具合につながります。
具体的には、
- OS
- ソフトウェア、ハードウェア
- プリンター
- ICカード
- ICカードリーダー
- Java
- インターネット
などがあります。
特に、個人認証に必要なICカードには注意が必要です。
発注方式によっては不要な場合もありますが、原則必要だと考えましょう。
ただしシステム変更の可能性もありますので、必ず最新式のマニュアルを参考にしてください。
準備2. 競争入札参加資格
最も時間がかかってしまうのは、この競争入札参加資格の申請と取得です。
なぜなら「落札した後、契約を実行できるかどうかの能力基準」を満たしているかどうかが落札者決定において重要であるから。
せっかく落札者が決定したのに、落札者が契約を実行できなければ入札した意味がなくなってしまいます。
そのため広く競争入札参加者を募集すると言いながらも、最低限の審査は欠かせません。
実際は「落札した後、契約を実行できるかどうかの能力基準」を満たしているにもかかわらず、些細な書類不備で突き返され、入札に参加できなくなってはいけませんよね。
特に注意する点は次のとおり。
✔︎ 最新の申請マニュアル・申請様式を入手する。
✔︎ 発行に手間がかかる公的証明書を早めに集める。
✔︎ 公的証明書の発行日に注意する。
✔︎ 公的証明書「原本が必要」なのか「コピーでも良い」のか確認する。
競争入札参加資格審査も改正される可能性があるため、必ず最新の申請マニュアルを熟読しましょう。
準備3. 利用者登録
電子入札システムを利用するときは、利用者登録が必要です。
必ず最新の申請マニュアルを参考に利用者登録を進めてください。
まとめ
今回は茨城県で自治体ビジネスを開拓したい方へ、入札参加の重要ポイントを解説しました。
最後に、地方自治体の入札で特に注意することは、次の2点です。
✔︎ 事前準備は思ったより時間がかかる
✔︎ マニュアルが変更される可能性がある
特にまだ入札参加手続きに慣れていない場合には、時間がかかってしまいます。