港区の入札に参加したい!入札手続きや注意点などを徹底解説

目次
はじめに
東京都心に位置し、利便性の高い港区で、入札に参加したいと思われる方は大勢いらっしゃると思います。
ここでは、
・港区の入札に参加するために、入札・落札の傾向を知るためにはどうしたらいいか?
・港区の入札情報はどうすれば調べられるのか?
・入札の流れや事前準備は?
について徹底解説します。
港区の入札傾向を調べるには?
地方自治体にはそれぞれ特色があります。
その地域ならではの、政策目標があり、その政策目標に沿った入札が行われます。
港区には港区独自の入札傾向があります。
入札傾向を調べる場合
- どの時期にどのような工事・物品・サービスの入札が行われているか?
- ライバルとなる入札参加者にはどのような事業者か?
- 落札した事業者はどのような事業者なのか?
- 落札の理由は?
などを調べると思います。
これらを調べるには、港区の過去の入札結果を調べることをお勧めします。
それでは、港区の入札結果が公開されている場所について説明します。
港区の入札結果については、
✔️ 東京都電子調達システムに公開されているもの ✔️ 港区公式サイト上に公開されているもの があります。 |
それぞれ見て行きます。
東京都電子調達システムで入札結果を調べる場合
東京都電子調達システムは、港区だけではなく、東京都庁および東京都内の市区町村全部の発注を一括管理するシステムです。
東京都電子調達システムでは、工事案件の入札の結果について調べることが可能です。
東京都電子調達システム公式サイトを開き、左上の「入札情報サービス」を開いてください。
(出典 東京都)
入札情報サービスのメニューもしくは中央の「入札結果一覧」を開いてください。
(出典 東京都)
入札情報一覧では検索条件を絞り込むことができます。
今回は、港区を選びますので、「区市町村区分」をクリックしてください。
(出典 東京都)
区市町村区分で「港区」を選択して、検索します。
(出典 東京都)
入札経過調書などを読むと、落札情報が書いてあります。
港区公式サイトで入札結果を調べる場合
港区公式サイト上では、
- 「工事」「物品(業務委託)」「物品(購買)」の入札結果
- 「プロポーザル」結果
について公開されています。
港区公式サイト→「県政情報」を開き、下の方にある「入札・契約」を開きます。
(出典 東京都港区)
「入札結果等」を開きます。
(出典 東京都港区)
入札結果について年度別にまとめられています。
(出典 東京都港区)
プロポーザル結果については別にまとめられています。
(出典 東京都港区)
港区の入札結果の読み方は?
それでは、検索した入札結果についての読み取り方についてご説明します。
港区の入札結果を確認するには
- 東京都電子調達システムに公開されている入札結果
- 港区公式サイト上に公開されている入札結果
の項目を理解する必要があります。
それぞれ説明します。
東京都電子調達システムの入札結果の読み方
東京都電子調達システム上に公開されている入札結果を見ると、
- 落札者情報
- 入札経過情報
が公開されています。
【落札者情報】
落札項目 | 内容 | 例 | ||||||
契約部署 | この入札案件を担当した部署や出先機関の名前です。 | 〇〇部〇〇課 | ||||||
契約番号 | この入札案件のシリアルナンバーです。 | 00-00000 | ||||||
開札日時 | 入札参加者が提出した入札を開札した日です。 | 令和○年○月○日 | ||||||
開札場所 | 開札があった場所について書かれています。 | 電子入札システム | ||||||
件 名 | 入札内容がわかりやすいように件名がつけられています。 | 〇〇改修工事 | ||||||
公表区分 | 入札についてどのように公表したのかについて書かれています。 | 事前公表 | ||||||
予定価格 | 入札の上限価格です。 | -円(税抜) | ||||||
最低制限価格 | 入札の下限価格です。 | -円(税抜) | ||||||
落札率 | 予定価格に対する落札金額の割合のことです。%で書かれます。 | 88% | ||||||
落札者氏名 | 落札者の事業者名が書かれます。 | 株式会社〇〇 | ||||||
落札金額 | 落札金額です。入札金額に記載している金額に100分の10に相当する金額を加算した金額です。 | -円 | ||||||
公表通知書 | どのような理由で落札者として選定したか?についてのファイルがリンクされています。 | 指名の理由帳票 |
【入札経過情報】
ここには、入札の経過がまとめられています。
- 入札者の氏名
- 入札金額
- 辞退したかどうか?
- その他の情報
などが読み取れます。
港区公式サイトの入札結果の読み方
それでは、港区公式サイトで公開されている入札結果の読み方について説明します。
東京都電子調達システムと比較すると、情報がシンプルです。
項目 | 内容 | 例 |
件名 | 入札内容がわかりやすいように件名がつけられています。 | 〇〇道路整備工事 |
落札金額 | 落札金額です。 | ¥ ————- |
予定価格(税込) | 入札の上限価格です。 | ¥ ————- |
落札業者 | 落札した業者名です。 | 〇〇株式会社 |
落札業者所在地 | 落札した業者の住所です。 | 東京都港区〇〇 |
契約番号 | この入札案件のシリアルナンバーです。 | 〇〇港契約第〇〇〇〇号 |
履行場所 | 納品する場所や、工事などを履行する具体的な場所が書かれています。 | 東京都港区◯丁目 |
納入・履行期間 | 履行に期間がある場合は期間が書かれています。Hは平成でRは令和です。 | H31/04/26からR01/06/20まで |
開札日時 | 入札参加者の提示した入札日時について書かれています。 | H31/04/25 10:00 |
入札業者 | 1回目 | 2回目 | 3回目 |
〇〇株式会社 | ¥ ————- | ||
〇〇株式会社 | ¥ ————- |
入札経緯で、3回の記入欄があるのは、1度の入札では落札者が決定しなかった場合の記載欄です。
備考欄には、入札種類が書かれています。
港区の入札情報を集めるには?
現在募集されている入札情報を集めたい場合は、次のふたつの方法があります。
- 港区庁舎や出先機関を周り、各担当課で聞いてみる。
- 港区公式サイトおよび「東京都電子調達システム」で調べる。
方法としては、②のオンラインで調べる方が、楽に調べることができます。
オンラインで入札情報を調べる場合、2つの場合があります。
契約方式 | 調べる先 |
一般競争入札、希望制指名競争入札、随意契約など | 東京都電子調達システム |
プロポーザル方式 | 港区公式サイト |
※電子入札でなければ入札できない入札案件もありますのでご注意ください。
東京都電子調達システムで入札情報を調べるには
東京都電子調達システム→「入札情報サービス」を開いてください。
(出典 東京都)
東京都電子調達システムでは、「年間発注予定情報」と「発注予定情報」があります。
調べたいこと | 調べる先 |
今年度予定されている入札案件を知りたい場合(※工事案件のみ) | 年間発注予定情報 |
現在出ている入札案件を知りたい場合(工事案件・物品等案件) | 発注予定情報 |
※今年度予定されている入札案件については、工事案件のみになります。
今回は、港区について調べるため、「区市町村区分」を「港区」に設定してください。
(出典 東京都)
発注情報には、申請期間や配布資料などがあります。
港区の入札の流れは?
入札に参加したいが、入札はどのような流れで行われるのだろう?と疑問に思われる方も多いかと思います。
入札は、
- 透明性
- 公平性
が重視される発注者選抜方法です。
港区の入札の基本的な流れについて説明します。
国や地方公共団体は、あらかじめ入札に関する法律や条例、規則を作っています。
地域住民の皆様が預けた税金で「より安く、より品質の良い」物品やサービスを購入するために、様々な入札方式があります。
しかし、あくまでも原則は透明性と公平性が最も高い「一般競争入札」になります。
ここでは一般競争入札の基本的な流れについて説明します。
一般競争入札の流れ | 内容 |
①事業者が入札参加資格を取得する。 | 入札に参加する場合は、あらかじめ決められた一定の基準を満たすことを証明し、「入札参加資格」を取得しなければいけません。 |
②港区が入札案件について広く募集する。 | 入札案件は、多くの人が入札情報を得られるように、広く公開されます。 |
③入札参加者が入札する。 | 入札参加者が、価格や条件などを港区に提示します。 |
④港区が落札者を決定する。 | 港区があらかじめ決められた方法で落札者を決定します。 |
⑤港区と落札者が正式な契約を結ぶ。 | 港区と落札者が、この案件について正式に契約を結びます。 |
※入札案件ごとに違いがありますので、入札案件ごとに内容を確認することをお勧めします。
港区の入札の事前準備は?
港区で良い入札案件が出ていた場合、すぐにでも入札に参加したい!と思われるかもしれません。
しかしながら、まず必要な事前準備があります。
意外と時間がかかってしまう事前準備ですので、時間に余裕を持ってご準備ください。
事前準備には大きく2つの事前準備があります。
✔️ 競争入札参加資格の取得
✔️ 電子証明書の登録 |
「落札後・契約後にちゃんと発注業務を実行できるかどうか審査」を受け、官公庁に「この事業者であれば実行できるだろう」と認められると、競争入札参加資格を得ることができます。
また、電子入札のためのパソコン環境の用意や、電子入札の利用者登録なども必要です。
今回新しく競争入札参加資格の申請をする場合や、電子入札の準備をする場合は、意外と事前準備に時間がかかってしまう恐れがあります。
申請期限や提出する公的書類に注意して、時間に余裕を持った準備が必要です。
競争入札参加資格を取得するには?
港区の競争入札参加資格は、港区の「業者登録」のひとつです。
「業者登録」には2つあります。
競争入札参加資格 | 入札に参加するための一定の基準を満たしているか、落札後・契約後にちゃんと発注業務を実行できるかどうか審査します。 |
小規模事業者登録 | 入札には参加できません。港区内中小企業者で「小額で簡易な契約」を希望される方向けの登録方法です。 |
競争入札参加資格の申請は、東京電子自治体共同運営サービスからアクセスします。
東京電子自治体共同運営サービスの右側の「電子調達サービス」をクリックしてください。
(出典 東京電子自治体共同運営協議会)
上部メニューの「資格審査」をクリックします。
(出典 東京電子自治体共同運営協議会)
資格審査受付の「はじめにお読みください」をクリックしてください。
(出典 東京電子自治体共同運営協議会)
こちらに、資格審査の準備について詳しく書かれています。
※制度変更やシステム変更などで、資格審査の準備に変更があるかもしれません。
※必ず最新の情報を確認してください。
電子証明書の登録をするには?
電子入札を行うには、インターネット上で個人を保証するための電子的な身分証明書が必要です。
電子証明書をすでにお持ちの方、まだお持ちでない方のマニュアルがありますので、最新版をご確認ください。
(出典 東京電子自治体共同運営協議会)
さいごに
いかがでしたでしょうか?
港区の入札に参加するには、事前準備が必要です。
「競争入札参加資格」も「電子証明書の登録」も、意外と時間がかかってしまう事前準備です。
時間に余裕をもって、準備を始めることをお勧めします。