埼玉県の入札に参加したい!入札手続きや注意点などを徹底解説

目次
はじめに
埼玉県は約 733万人(令和2年3月)の人口を誇る大規模な自治体です。
埼玉県での自治体ビジネスを検討している方は大勢いらっしゃるかと思います。
ここでは、
- 埼玉県の入札に参加してみたいけれど、傾向を知るにはどうしたらいいのか?
- 埼玉県の入札情報はどうすれば調べられるのか?I入札の流れや、入札に参加するための条件は何か?
について徹底解説します。
埼玉県の入札の傾向を調べるには?
入札結果を調べるには?
どの地方自治体でも、その地域その都道府県市町村によって入札に特徴があります。
埼玉県の入札に参加するに当たって、埼玉県の入札傾向を把握したいと思われる方が多いかと思います。
どのような公共事業や物品・サービスの発注が行われていたのか?
どのような事業者が、入札に参加したのか?
どのような事業者が、どのような入札案件を落札しているか?
について、調べるには、埼玉県の過去の入札結果を調べることをおすすめします。
それでは、埼玉県の入札結果はどこで公開されているのでしょうか?
埼玉県公式ホームページ → 「県政情報」を開きます。
「県政情報」ページの中央に、「県政・統計」があります。
この「県政・統計」の右のリストに、「各種手続・入札」があります。
(出典 埼玉県)
「各種手続・入札」の右下「電子入札」をクリックして開いてください。
さらにその中の「埼玉県電子入札総合案内トップページ(システム入口)」をクリックしてください。
(出典 埼玉県)
「埼玉県電子入札総合案内トップページ(システム入口)」の中央に「入札情報公開システム」の入口がありますのでクリックします。
(出典 埼玉県)
「入札情報公開システム」を開き、中央のプルダウンメニューの「業務区分」を選択します。
(出典 埼玉県)
探したい業務区分(「物品」「工事」)を選択し、5番目の「入札・見積結果情報の検索」をクリックすると、検索欄が出てきます。
(出典 埼玉県)
「入札・見積結果情報一覧」が出てきます。
・調達機関名には埼玉県内の自治体が全てあります。
今回は埼玉県庁ですので、プルダウンメニューで「埼玉県」を選んでください。
・開札日に、検索したい期間を選んでくだあい。
・その他条件を選んだあとは、右下の「検索」ボタンを押すと、データが出てきます。
(出典 埼玉県)
この他にも、埼玉県が発注した建設工事及び建設工事に係る委託(設計・調査・測量等)の契約状況に関しては、埼玉県オープンデータポータルサイトにエクセルデータ、CSVデータとしてアップされています。
このように、過去の入札・落札結果を調べることで、埼玉県の入札傾向などが分析できます。
入札結果はどう読み取ればいい?
入札結果とその内容を理解するために用語の解説をします。
公開されている入札結果は次の項目になります。
ここではよく使われる一般的な項目を説明します。
※埼玉県の法律規則などによって、公表される入札結果に違いがありますのでご注意ください。
項目 | 内容 | 例 |
調達案件名称 | 入札のタイトルです。 | 消毒剤の購入、マスクの購入など |
入札方式 | どのような入札の方式をとったのか書かれます。広く公募して競争入札するのか、それとも入札なく発注したのかについてわかります。 | 一般競争入札(標準型) 指名競争入札 随意契約 随意契約(オープンカウンタ) |
案件番号 | この入札を識別するためのシリアルナンバーです。 | |
業種及び格付 | 埼玉県が分類した業種や格付です。 | 販売(A、B、C) |
納入場所 | 物品などの場合、納入先を書いています。 | 埼玉県〇〇局〇〇課長が指定する場所 |
開札日 | 入札参加者が出した入札内容を開札した日のことです。 | |
課所名 | この入札を担当する課の名前が書かれています。 | 埼玉県〇〇局〇〇課 埼玉県立〇〇学校 埼玉県警察本部〇〇警察署など |
予定価格(税抜き) | 入札の上限価格です。 ※税抜きとは消費税及び地方消費税を含まない金額です。 |
|
最低制限価格(税抜き) | 入札の下限価格です。 ※税抜きとは消費税及び地方消費税を含まない金額です。 |
|
調達数量 | 発注した数量について書かれています。 | |
結果 | 入札して落札者が決まったのか、それとも、落札者が決まらなかったのか書かれます。 | 落札者決定 |
理由 | 落札の理由です。 | |
随意契約根拠 | 随意契約はあらかじめ法律で定められた場合のみ可能です。 そのため、随意契約を行う場合は、根拠となる法律や条例規則について公表します。 |
地方自治法施行令第167条の2第1項第1号 |
結果図書ファイル | 「図書」とは文書のことです。 結果に関する文書は、こちらにリンクされます。 |
入札・見積結果情報閲覧には、この他に「入札経過」や「入札参加資格審査結果」が書かれています。
埼玉県の入札情報を集めるには?
現在募集されている入札情報を集めたい場合は、次のふたつの方法があります。
方法① 埼玉県庁本庁や出先機関を周り、各担当課で聞いてみる。
方法② 埼玉県の「入札情報公開システム」で調べる。
方法としては、②のオンラインでの「入札情報公開システム」で調べる方が、楽に調べることができます。
それでは、「入札情報公開システム」について、説明します。
「入札情報公開システム」は、入札結果を調べた時のシステムと同じものです。
(出典 埼玉県)
「1 発注見通し情報の検索」「2 発注情報の検索」「3 指名競争入札案件情報の検索」「4 オープンカウンタ案件情報の検索」とあります。
「1 発注見通し情報の検索」は、まだ確定してはいないけれど、今後発注する見通しのある案件について公開されています。
「3 指名競争入札案件情報の検索」「4 オープンカウンタ案件情報の検索」を開くと、ユーザIDとパスワードの入力画面が出てきます。
「指名競争入札」と「オープンカウンタ」には、入札参加資格申請時に作成したユーザIDとパスワードが必要です。
それでは「2 発注情報の検索」について説明します。
(出典 埼玉県)
一番上のプルダウンメニューで、「物品」もしくは「工事等」を選びます。
そして「2 発注情報の検索」をクリックします。
そうすると、次の画面が出てきます。
(出典 埼玉県)
調達機関名のプルダウンメニューには、埼玉県および埼玉県内自治体が出てきます。
今回は「埼玉県」を選びます。
右下の「検索」をクリックします。
情報の検索漏れを防ぐために、広めの範囲での検索をお勧めします。
※ システムの変更や制度などは、利便性向上のために、今後も入札案内情報の場所は変更される可能性がありますのでご注意ください。
埼玉県の入札の流れは?
それでは埼玉県での入札の流れはどのような流れか説明します。
入札に関しては、
・公平性
・透明性
を保つために、地方自治法や埼玉県条例などで大きな流れが決まっています。
しかしながら、埼玉県が力を入れている政策や、より良い物やサービスをより安く購入するために、入札方法にはいくつかの方式があります。
ここでは、代表的な「一般競争入札」を説明します。
入札に関しては、主に埼玉県総務部入札課が担当しています。
埼玉県総務部入札課の担当業務は次の通りです。
【主な業務】
|
一般競争入札の基本の流れ
国や地方公共団体といった官公庁は、地方自治法などの法律に沿った方法で入札を行います。
一般競争入札の基本的な流れは次の通りです。
流れ | 内容 |
①事業者が入札参加資格を取得する | 入札に参加する場合は、あらかじめ決められた一定の基準を満たしていることを証明し、「入札参加資格」を取得しなければいけません。 |
②埼玉県が、入札案件について広く募集します。 | 公平性、透明性のために、入札案件について広く公開します。 |
③入札 | 入札参加者が金額・入札条件を提示します。 |
④落札者の決定 | 埼玉県の担当課が、あらかじめ決められた手順により、落札者を決定します。 |
⑤埼玉県と落札者との契約 | 落札した場合は、正式契約になります。 |
埼玉県の公式ホームページで入札の流れについて説明されています。
上記の①〜③までの流れを詳しく説明してあります。
①-1 事前準備 |
-2 発注情報を調べる |
② 競争参加資格確認申請書を提出する |
③-1 仕様書についての質問をする |
-2 銘柄の提案を行う(※印刷物や銘柄が指定されている場合、提案制度はありません。) |
-3 入札書の提出を行う |
※入札の流れは、入札案件によって違いがあります。
※必ず入札案件ごとに内容を確認してください。
入札の事前準備は?
入札の事前準備は、大きく2点あります。
✔️ 競争参加資格を得る
✔️ 電子入札共同システムを使えるように設定する |
です。
たとえ良い入札案件があって参加したくとも、これらの手続きをしなければ、入札に参加できませんので注意が必要です。
埼玉県の競争参加資格を得るには?
競争参加資格については、埼玉県総務部 入札審査課が担当しています。
入札審査課の具体的な担当業務は次のとおりです。
|
競争入札参加資格申請において、審査されるポイントは次のとおりです。
✔︎ 地方自治法施行令の基準を満たすかどうか
✔︎ 埼玉県が独自に決めた基準を満たすかどうか |
です。
詳しくは、最新の「競争参加資格の新規申請の手引き」を参考にしてください。
最新の手引きは、公式ホームページの「入札参加資格申請(物品等)新規申請(随時)」にアップされています。
埼玉県電子入札共同システムを使えるように設定するには?
埼玉県電子入札共同システムを使えるように、事前準備が必要です。
✔️ 申請に必要なカードリーダーなどを用意する。
✔️ パソコンのOSや動作環境を確認する。 ✔️ 電子証明書を取得する。 |
詳しい内容は、埼玉県公式ホームページ「電子入札を始めるための準備」に記載されています。
※今後、埼玉県の政策などによって、電子入札共同システムの変更などがあるかもしれません。
必ず最新の情報をご確認ください。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
埼玉県の入札に参加し、業績を作ることは、埼玉県やその他の自治体へのビジネス開拓にも繋がります。
しかしながら、埼玉県電子入札共同システムの登録や、競争入札参加資格取得など、事前準備が必要です。
公的書類を集めたり、パソコン環境を整えたりと、意外と時間がかかってしまうかもしれません。
是非とも、早めの準備をおすすめします。